
旅先でも、気づけばスマホを見ている。
目的地までの道を調べて、写真を撮って、投稿を考えて、次に立ち寄るお店を検索する。便利である一方、画面ばかりを見ているうちに、目の前の景色をゆっくり眺める時間が短くなっていることもあります。
そんな日常から少し離れる過ごし方として、近年注目されているのが「スマホなし旅行」です。2026年に行われた若者向けの調査でも、スマホ疲れを感じている人は62.2%にのぼり、スマホから意識的に離れる行動が広がっています。
ただ、スマホを使わないと、旅の写真まで残せなくなってしまいます。
そこで提案したいのが、連絡や検索は最小限にしながら、インスタントカメラやデジタルカメラで思い出を残す伊豆旅行です。
完全に不便な旅にするのではなく、画面を見る時間を少し減らして、景色や会話に目を向ける。伊豆の自然をゆっくり味わいたい日に、試してみたい旅のスタイルです。
スマホなし旅行は、何をしない旅?
スマホなし旅行といっても、旅行中にスマートフォンを一度も触ってはいけないわけではありません。
たとえば、出発前に行き先や営業時間を調べておき、旅行中はスマホをバッグにしまう。地図や緊急連絡が必要なときだけ取り出し、SNSや動画、仕事の連絡からは少し離れてみる。そんな無理のない方法でも十分です。
大切なのは、厳しいルールを守ることではなく、いつもより目の前の時間に意識を向けること。
通知を気にせず海を眺めたり、同行者と話しながら森を歩いたり、お店で料理が運ばれてきたときに、まず香りや盛り付けを楽しんだり。小さな変化ですが、旅先で感じる時間の流れが少しゆっくりになるかもしれません。

写真はインスタントカメラやデジカメで残す
スマホをしまっていても、旅の思い出は残したいものです。
そんなときは、インスタントカメラやコンパクトデジタルカメラを一台持って出かけてみましょう。
その場で写真を楽しめるインスタントカメラ
撮影した写真がその場でプリントされるインスタントカメラは、家族旅行や友人との旅に向いています。
撮り直しを繰り返すのではなく、一枚を大切に撮る。その少しの緊張感も、スマホ撮影とは違った楽しさです。
写真の余白に日付や訪れた場所、そのときのひと言を書いておけば、旅のあとも手元に残る小さな記念品になります。
気軽にたくさん撮れるコンパクトデジカメ
枚数を気にせず撮影したい方には、コンパクトデジタルカメラが使いやすいでしょう。
撮影に必要な機能だけを持ち歩けるため、スマホの通知やSNSに気を取られにくいのが魅力です。少し前のデジカメを使えば、現在のスマホとは異なる色合いや、どこか懐かしい雰囲気の写真になることもあります。
仕上がりを待つ時間も楽しめるフィルムカメラ
すぐに撮影結果を確認できないフィルムカメラも、スマホなし旅行と相性のよい選択肢です。
現像するまでどんな写真になったか分からないため、旅が終わったあとにも楽しみが続きます。撮影枚数に限りがあるからこそ、「何を残したいか」を考えながらシャッターを切る時間も生まれます。

伊豆だから楽しめる、画面を見ない時間
海、森、湖、温泉街と、場所によってさまざまな表情を見せる伊豆。景色そのものを楽しめる場所が多いため、スマホから離れて過ごす旅にもよく合います。
海岸をゆっくり歩く
伊東オレンジビーチや川奈いるか浜公園、城ヶ崎海岸などでは、潮の音を聞きながら散策できます。
写真を撮ることだけを目的にせず、ときどき立ち止まって海を見る。波の音や潮風まで意識すると、同じ景色でもいつもとは違って感じられそうです。
湖や森の静けさに触れる
一碧湖の周辺や伊豆高原の林に囲まれた道は、自然の音を感じながら歩きたい場所です。
鳥の声や木々の揺れる音を聞き、気になった景色だけをカメラに残す。歩いた場所や感じたことは、小さなノートに書き留めてもよいでしょう。
温泉や宿で何もしない
観光スポットをたくさん巡るのではなく、宿で温泉に入ったり、本を読んだり、同行者とゆっくり話したりする過ごし方もあります。
夜になったらスマホを別の部屋に置き、撮影した写真を見返す。予定を詰め込みすぎないことも、この旅では大切なポイントです。
旅のルールは、ゆるやかに決める
スマホなし旅行を続けやすくするには、出発前に簡単なルールを決めておくのがおすすめです。
SNSや動画は宿に戻るまで見ない
写真はカメラで撮る
地図と連絡が必要なときだけスマホを使う
食事中はスマホをバッグから出さない
撮った写真は旅行後にゆっくり共有する
家族や友人と出かける場合は、全員で同じルールにしなくても構いません。
「午前中だけ」「散策中だけ」「食事の時間だけ」など、取り入れやすいところから始めると、窮屈になりにくいでしょう。
出発前に準備しておきたいこと
スマホを使う時間を減らす場合は、行き当たりばったりにするのではなく、必要な情報を事前に準備しておくと安心です。
訪れる施設の住所、営業時間、予約内容、移動経路などは、紙に印刷するかノートに書き留めておきましょう。車で巡る場合は、車載ナビへ目的地を登録しておく方法もあります。
カメラについても、充電や電池、メモリーカード、フィルムの残りを出発前に確認しておきます。インスタントカメラは、必要な枚数より少し多めにフィルムを持っていくと安心です。
また、スマホは完全に置いていくのではなく、緊急連絡や災害情報の確認に備えて携帯することをおすすめします。電源を切る、機内モードにする、通知を止めるなど、必要なときだけ使える状態にしておくとよいでしょう。
飛行機を利用してフィルムカメラやレンズ付きフィルムを持ち運ぶ場合は、X線検査への注意も必要です。富士フイルムは「写ルンです」を預け入れ荷物に入れず、機内持ち込みにするよう案内しています。
写真の枚数より、覚えている時間を増やす旅へ
スマホでたくさん撮影していても、あとから見返す写真は意外と限られているものです。
インスタントカメラやデジカメを使う旅では、残せる写真の枚数が少なくなるかもしれません。その代わり、どこで撮るかを考えたり、同行者に声をかけたり、撮影した瞬間について話したりする時間が生まれます。
一日中スマホを使わないことが難しければ、まずは数時間だけでも大丈夫です。
伊豆の海や森を眺めながら、いつもより少し画面から離れてみる。写真だけでなく、その場所で聞いた音や交わした会話まで思い出せる旅になりそうです。
